“お膳立て”が必要な子
せんせ~、何やったらいいのぉ?』 『わっからん…』
入塾したての頃に、頻繁に子ども達の口から出てくる言葉です。
学校での授業は基本的に一斉授業であり、子ども達は先生の説明を聞きながら先生が書いた黒板の字をノートに写していく…。
『はい、ここに並びなさい!』
『これをやったら次は○○をやりなさい。』
『早く起きなさい…』
『学校に持って行くものの準備はできてるの?』
と教師からも親からも、毎日のように指示を受けてからでないと動けないお子さんが多いのではないでしょうか?
受け身でいるのはとっても楽ちん…でも?
指示を受けてはいけない…ということではありません。言われたことすらできない子もたくさんいます。言われたことができるのは当たり前のこと。でもそれだけでいいのでしょうか?言われることが当たり前の子は先生から次の指示が出るのをずっと待っています。鉛筆を持った手は止まったまま、問題を考えているわけでもなく、頭も止まったまま。止まったままでいるのは退屈なので、答えを書くはずの欄には“マンガ家になりたいの?”と思わせてくれるような素晴らしいイラスト?が…。お子さんの将来に不安を感じませんか?
三つ子の魂、百まで!
私は塾を開講する前、ある別の会社で部下を何人か指導する立場におりました。また面接官として、多くの人たちの面接もしてきました。そこで感じてきたのは、いかに言われたことしかできない人間が多いか…ということでした。これは若い人に限ったことではありませんが、入社して間がない仕事を覚える…という段階の時期ならともかく、言われたことしか出来ない(しない)社員は、やる気も見えず向上心もなく、何の仕事をさせてもダラダラとして成果が上がらず、酷い人になるとタイムカードを押して営業に出たものの、実は涼しい映画館で油を売ってた…なんてのも。
会社にしてみれば、仕事を教えるならともかく、給料を支払ってまで人間教育からしなければならないのはかなりの損失です。不景気の現代に限らず、やる気のある社員とやる気が見えない社員、会社に利益をもたらしてくれるのはどちらの社員なのか?採用されるのはどんな人か?リストラの候補に悲しくも上がってしまうのは?(本人の努力だけではどうしようもない場合も多いですが)どちらなのかなどとは言うまでもありません。
常に『自分は何をしたらよいのか?
今の状況を良い方向に変えるには何が必要か?』をまず考える!!
大人になって困難に立ち向かわなければならない時に、自分で考えることのできる人は強いです。いつまでに○○を達成する…今の不満足な状況をどうしたら変えていけるのか?そのためには、××日までには○○を、この時期までには☆☆が出来ていなくてはならない。ならば、今は何をすべきか…と細かく計画が立てられ、それを実際に行動に移せる人と移せない人では、
進んでいく方向と結果に大きな差が出ます。
向伸学館には黒板はありません。
ではどうやって子どもたちは勉強を教わるのか? 問題が解けない子、勉強が苦手な子は、今急にわからなくなったのではなく、前の学年でつまづいていることも実は大変多いのです。学校で習っているのは○○の単元だからと、理解していないにも関わらず学校の進度に合わせていたのでは、わからないところがどんどん増えてしまい、そうなると自分の力だけでは問題を解いていくのが困難になり、「もう、わっからへん!やりたくない!」と言いたくなるのも当然です。そんな時、向伸学館では学年をさかのぼりわかるレベルにまで戻します。中には小学5年生の内容まで戻した中3生もいます。そして中途半端な覚え方をしていた部分をキチンと学習し直し、定着するまで繰り返し演習し、徐々に今の学年で習うレベルへと導きます。できるレベルの問題から少しずつ階段を上がるようにレベルを上げて解いていくので、できる喜びを感じながら子ども達の目はどんどんと輝いていきます。解ることは楽しいことなのです。
入塾したての頃、先生に言われてからでないと何をしたらいいのかわからなかった子も、単純に問題を教えるのではなく学習の仕方をサポートしていくことで、問題がわからない時の調べ方、間違えた問題を次にまた間違わないためのパターントレーニングをするなど、自発的に学習ができるようになります。
この頃になると、できないことが悔しいと感じる子も増え、講師の方で問題を解くヒントを与えようとすると、『いい、先生。自分で考える!だから言わんといて!』と、講師のアドバイスを断る子もでてきます。そうなったら占めたもの!自分でわからない問題(困難)に挑戦し始めるようになると、それは塾での学習だけでなく、学校での授業や生活面においてもやる気が現れ、それが内申点につながっていく生徒も少なくありません。また、それまでは講師の方から出していた宿題を、家に帰ってからやれる時間、内容を考え、自ら宿題としてプリントを印刷し持ち帰るようになります。